遅延性食物アレルギーによって慢性疲労が起こる場合があることは、このブログでも取り上げたことがあります。
しかし、その検査法である「IgG抗体検査」について、日本小児アレルギー学会が有効性を否定したというニュースがありました。
IgGの抗体量とアレルギーとの関連性は科学的に認められておらず、日本の学会だけでなく欧米の学会も、アレルギー診断に役立つとは認めていない、と説明されています。
この記事では、遅延性食物アレルギーそのものが否定されていて、本来IgGは金属などに関係するものであり、食物との関わりはない、と言われています。
しかし日常的に食べている食品が、急性アレルギーを発症しないのに、慢性的な体調不良に関係しているという話は、まったく信ぴょう性がないものとは思えません。
副腎疲労なども医学的には認められていない概念ですが、それで慢性疲労が治る人がちらほらいるため、一部で根づいているのだと思います。
脳脊髄液減少症にしても、もともと学会からは否定されていましたし、今でも漏出症以外ははっきり認められていません。
しかし多くの場合、否定している人たちは、実際に患者を身近で診ている医師たちではない、ということには注意する必要があるかと思います。実際に診察して初めて分かることもあるでしょう。
遅延性フードアレルギーと慢性疲労の関係については、たとえば、小西統合医療内科のページで説明されています。
このブログでは、遅延性食物アレルギーの真偽について、医学的な意見を述べる立場にありません。どちらの意見が正しいのかはわかりません。あるいは両方とも一部のみ正しく、実際はもっと複雑な原理が関わっているのかもしれません。
慢性疲労は、一般に認められている医学で治療できる場合が少ないため、患者としては、いろいろな代替療法を試すことが多くなります。
代替医療は高い効果が見られる場合もありますが、保険が効かなかったり、有効性が確証されていなかったり、大きなリスクを伴うものです。
そのため治療に取り入れる場合は、よく調査した上で、自身の責任で決める必要があります。
少なくとも、遅延性フードアレルギーの問題に関しては、相反する意見がある、ということをブログに取り上げるにとどめたいと思います。