子どもの慢性疲労症候群について研究しておられる三池先生に関するちょっとしたニュースがありました。民泊やホースセラピーなどの、自然の力は、生きる力を失った不登校の子どもに役立つかも、という内容です。
三池先生は、不登校の子どもの多くは、「夜更かし生活の睡眠欠乏状態の慢性化」によって、生命力が低下した状態と考えていますが、そのような状態に自然の力が役立つと考えて、こう述べています。
「生きる力が落ちている不登校の子どもたちに『自然』の力が大きく影響を及ぼすのではないか。
温暖な気候、豊かな自然、民泊体験で一般家庭に温かく迎えられて支えてもらえる人がいるなどの要素が、伊江島には詰まっている。生きる力を取り戻せる有効性がある場所になる」
合わせて挙げられているホースセラピーの自律神経を活性化する効果は、大人の慢性疲労症候群の本である「危ない!慢性疲労」の巻末にも書かれていました。
実際、自然豊かなところに行ったり、馬に乗ったりするのは相当体力を使うので、家に引きこもらざるを得ない重症の慢性疲労症候群の子どもには難しいと思います。
とはいえ、新しい環境との出会いが、脳の状態を変えることはあります。
小児CFSの本「フクロウ症候群を克服する―不登校児の生体リズム障害」(下)にも、治療の一環として、そうした提案が載せられていたことを書きました。
またラダック王国の末裔に倣って『「時計遺伝子」の力をもっと活かす!』に書いたように、自然豊かな高地に住む人たちは、生体リズムが強固で、自律神経にメリハリがありました。
体力の許す範囲で、いろいろな自然に触れてみると本来の身体の力が呼び覚まされるかもしれません。