子ども虐待の治療で有名な、あいち小児保健医療総合センターで、長年臨床心理士として治療にあたってきた海野 千畝子さんによる本「子ども虐待への心理臨床 病的解離・愛着・EMDR・動物介在療法まで」が2015/5/25に出版されます。
「子ども虐待という第四の発達障害」の著者である杉山登志郎先生が序文を執筆しておられ、解離性障害・愛着障害、EMDRなど、近年の虐待の臨床に関する話題を幅広く解説した本のようです。
また海野 千畝子さんが専門にしておられる動物介在療法などの話題も含まれています。
目次は以下のようになっています。
序文 杉山登志郎
第1章 子ども虐待の包括的治療――あいち小児センターのシステム紹介
第1節 子どもと家族へのケアと治療
第2節 三つの側面からのケアとサポート
第2章 解離性障害の治療――病的解離のアセスメント
第1節 解離性障害の病理と治療
第2節 解 離
第3節 被虐待児童に対する集中アセスメント入院の試み
第3章 被虐待児の愛着の修復
第1節 被虐待児の愛着を修復する――こころのケアの役割
第2節 被虐待児童における自傷・怪我・かゆみについて
第4章 性的虐待への対応――施設内虐待の場合
第1節 性的虐待と保護者(非虐待者)に対するケア
第2節 児童養護施設の性的虐待への対応
第5章 環境調整――性的虐待対応チームづくりと文化の創造
第1節 心療科病棟における性的安全の文化創造――コントロール・ルーム(ムーン)の設立
第2節 性的虐待対応看護師チーム(SAR)による性的安全プログラム
第6章 トラウマの処理――子どもへのEMDR
第1節 子ども虐待へのEMDRによる治療
第2節 トラウマへの関わり
第7章 被虐待児童への愛着形成を目的とした動物介在療法(ドッグ・プログラム)
第1節 情緒障害児短期治療施設の実践
第2節 動物介在療法における発展性と可能性
杉山登志郎先生の著書や、の取り組みについては以下の記事も参考にご覧ください。