ヤンセンファーマ株式会社から出されている抗精神病剤リスパダール(リスペリドン)が、「小児期の自閉性障害に伴う易刺激性」の適応追加を申請したというニュースがありました。
リスパダールはおもに統合失調症に使われている薬です。その他にも、強い不安感や緊張感、抑うつ、そう状態などいろいろな精神症状に応用されています。
抗セロトニン作用と抗ドーパミン作用をあわせもつ新しいタイプの非定型抗精神病薬(第2世代抗精神病薬)で、セロトニン・ドーパミン拮抗薬(SDA)と呼ばれています。
海外においては、すでに米国で2006年に「自閉性障害に伴う易刺激性」に対する適応を取得しているそうです。自閉性障害は、DSM-5で、自閉スペクトラム症にまとめられました。
国内では、8週間のプラセボ対照二重盲検比較試験とそれに続く48週間の長期投与試験で構成される国内第Ⅲ相試験を実施し、安全性と有効性を評価しているそうです。
自閉症の易刺激性とは、自傷行為や攻撃性などが含まれると説明されています。
米国で「自閉性障害に伴う易刺激性」への適応を持つ薬は、ほかに精神病薬エビリファイ(アリピプラゾール)などがあるそうです。リスパダールもエビリファイも、発達障害の治療でよく名前を聞く薬ですね。