自閉スペクトラム症の独特の視覚世界を体験できる装置を、大阪大学大学院の長井志江特任准教授が開発し、大阪・梅田のグランフロント大阪で「自閉スペクトラム症の視覚世界を体験」という講演会が行われたそうです。
大きな眼鏡のような装置をつける体験会が開かれ、近くで大きな音がすると、視界がぼやけたり白黒の状態になったりしたあと砂嵐のように見える状況が体験できたと書かれています。
長井特任准教授は、「視覚だけでなく、音の聞こえかたや物に触れたときの感覚も特有なので、さらに理解を深めてもらいたい」と話しました。
講演会に行かれたこちらの方のブログによると、それぞれ以下のような点を表わしているそうです。
■虹彩での光の調節がうまくできないため光がまぶしい。
■視覚情報がうまく統合されておらず、動くものを見ると無彩色に見える
■うるさい場所では視界に砂嵐のようなノイズが出る。偏頭痛でも見られる
自閉症の人の独特の感覚世界は、これまでなかなか理解されないことが多かったですが、こうして視覚で体験できる装置などが開発されると、わかってもらいやすくなりそうですね。
ADHDや統合失調症の世界を体験できるビデオについても、以前ブログで取り上げました。そちらはWeb上で体験もできるので、ぜひご覧ください。
今回の装置の研究・開発をされた長井志江さんのウェブサイトはこちらです。国旗アイコンで言語は切り替え可能なようです。