手作りクレヨン工房トナカイ(Tuna-Kai)の画材についてのニュースがありました。
記事では、Tuna-Kaiの画材の特徴について、次のように説明されています。
Tuna-Kaiのクレヨンと絵の具は、フキ・タンポポ・エンジュなどの黄色系やアカネ・マングローブ・ザクロなどの暖色系、空気に触れると青くなる色素を持つインドアイなどの寒色系、赤・茶などの土を使った色など、自然の草木や土、貝殻などから色を取り蜜ろうを混ぜてクレヨンに、アラビアゴムを混ぜて絵の具を作る天然素材の画材。
化学物質過敏症という石油アレルギーの少年との出会いがクレヨン作りのきっかけ。
一つ一つ手作業で作られ、色を取り出すのに2 週間、クレヨンはさらに1カ月、絵の具はさらに10日かかるという。
Tuna-Kaiによる過去の企画のページでは、その化学物質過敏症の少年と画材の関係について、次のような経緯が詳しく説明されています。
私がその病を知ったのは一人の少年との出会いがきっかけでした。
「ぼく、絵を描いたことがないんだ」
その言葉に衝撃を受けました。
そうです。絵を描く画材のほとんどは石油系の化学物質が入っているんです。
当時、子どもたちに草木染めのワークショップを開いていましたがその言葉をきっかけに、この草木染めの技術を使って画材を作れないか考えはじめました。
そして思いついたのが、クレヨンでした。
すべて手づくりで化学物質を使わないクレヨンづくりは想像以上に難しく出来上がったのは、それから10年後のことでした。
やはり、自然の素材を使っているだけに、クレヨンと絵の具は、原料によっては描きごこちが固かったり、柔らかかったりするなど、それぞれ違いがあるそうです。
とはいえ、その表現力は豊かであり、今回のニュースによると、全国の絵本作家、画家、イラストレーター、漫画家の12人がTuna-Kaiの画材を使って絵を描き、ジュンク堂書店旭川店内「ギャラリー・ジュンク」(旭川市1条通8)で8月9日まで、「Tuna-Kaiと12人の作家展」が開催されているそうです。
また、安全な自然素材で作られているので、手に持ったものを舐めてしまうような、小さな子どもが使っても大丈夫だと言われています。
こうした取り組みを通じて、石油アレルギーがあるような化学物質過敏症の人にとっても、小さな子どもにとっても、安全な素材によって、絵を描く喜びを感じられる、ということが伝わると嬉しいですね。
公式ウェブサイトはこちらです。画材の写真が載せられていますが、とても温かみのある雰囲気がすてきです。
手作りクレヨン工房 Tuna-Kai(トナカイ) |
公式フェイスブックページはこちら。
Tuna-Kaiの伊藤さんのインタビューはこちらに載せられています。