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【3/20】ADHDの子どもは慢性疲労症候群になりやすい?

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意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもの脳機能を磁気共鳴画像装置(MRI)で調べたところ、「少ないご褒美(報酬)に満足できないという脳の機能低下が原因となっている可能性」が分かったという友田先生の研究が掲載されていました。

ADHDの子の脳機能低下を確認 福井大・友田教授ら画像で 社会 福井のニュース :福井新聞ADHDの子の脳機能低下を確認 福井大・友田教授ら画像で 社会 福井のニュース :福井新聞はてなブックマーク - ADHDの子の脳機能低下を確認 福井大・友田教授ら画像で 社会 福井のニュース :福井新聞

研究では、治療に用いられているメチルフェニデート徐放剤で、脳機能が改善することも確かめられたようです。メチルフェニデートは、リタリンが社会的問題になって以降、徐放剤コンサータとして認可され、6-18歳に限り、登録された医師により用いられています。

友田先生はこう述べています。

ADHDの子どもは、報酬系の“感受性”が低下しているのだと分かった。

少ないご褒美で報酬系が活性化しないことが、努力が長続きしない症状につながっている

▼関連資料

研究成果「ADHD治療薬の長期投与による報酬感受性の改善効果を解明」

ADHDと慢性疲労症候群

友田先生は小児慢性疲労症候群(CCFS)の研究もされています。

小児慢性疲労症候群における疲労と認知障害に関する研究では、疲れやすい子どもや登校不可能なCCFSの子どもでは、シーグリストの努力-報酬不均衡モデルが努力のほうに傾いていて、「自分はこんなに頑張っているのに報われない」と感じていることが指摘されていました。

また「非侵襲的脳機能計測を用いた意欲の脳内機序と学習効率に関するコホート研究によると、小児慢性疲労症候群の子どもにはかなりの割合でADHDが見られます。

CCFS患児を対象に協力が得られた54名に…ADHD症状の有無を調査したところ、54名中32名がADHD(不注意優勢型)の症状を有していることが判明した。

またADHD症状得点とChalder疲労得点との間には弱い相関があった。更に同群は、疲労、特に身体の疲労症状を有しており、注意、意志決定に活用される脳のリソースが健常児より過剰に配分されている可能性も示唆された。

以上の結果より、“疲労感”を訴えて不登校状態となっている子ども達の中に、生体リズム障害やADHDの患児が少なからず含まれており、アクティグラフィ解析、認知課題や質問票調査、知能検査等により容易にスクリーニングできることが分かってきた。

さらに学習・記憶・認知・意欲機能の基盤と不登校によると、ADHDと慢性疲労症候群では、どちらもドーパミントランスポーター遺伝子の多型が関係しているかもしれないという報告もありました。

最近では戸田先生が、ある種の慢性疲労症候群(CFS)にADHDの治療が効果的だったという報告を紹介しておられました。

慢性疲労症候群とADHD : 腰痛、肩こりから慢性広範痛症、線維筋痛症へ           ー中枢性過敏症候群ー  戸田克広慢性疲労症候群とADHD :            ー中枢性過敏症候群ー  戸田克広はてなブックマーク - 慢性疲労症候群とADHD : 腰痛、肩こりから慢性広範痛症、線維筋痛症へ           ー中枢性過敏症候群ー  戸田克広

慢性疲労症候群に注意欠陥過活動性障害の治療をすると疲労が軽減 : 腰痛、肩こりから慢性広範痛症、線維筋痛症へ           ー中枢性過敏症候群ー  戸田克広慢性疲労症候群に注意欠陥過活動性障害の治療をすると疲労が軽減 :  ー中枢性過敏症候群ー  戸田克広

この症例はADHDとCFS (もしかするとFM)には共通の機序があることを示唆する。

時間と共に, ADHD (大部分は不注意な型) は慢性疲労と痛みの症候群に進展することをこの論文は示唆

いずれの研究も慢性疲労症候群(CFS)が不注意型のADHDと関係している場合があることを示しています。不注意型はADHDでも見逃されやすいタイプです。

他方、友田先生は以前に朝日新聞デジタル:友田明美さん(51)-マイタウン熊本で、虐待によってADHDのような状態になることを指摘していましたし、三島和夫先生は第7回 “働くママ”の子の約半数が22時以降に寝るという事実 で睡眠不足の子どもが見かけ上ADHDに似ると述べておられました。

不登校外来ー眠育から不登校病態を理解するには、不登校の子どもがAD/HDと診断される場合、その症状は二次的なもので、治療によって消失することも多いと書かれています。(p72,82,85,97)

つまり、慢性的にストレスのかかる環境に置かれることで、後天的にADHDに似た状態になることもあるようです。

どちらにしても、ADHDとCFSの脳機能異常には何かしら似ている部分があり、ADHDの方面からの治療によって改善される場合があるといえそうです。


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