朝だ朝だ朝が来た
待ちきれないよ 飛び起きよう窓を開ければまぶしい光
宝石みたいなこの景色ねことひよこが大合唱
ぞうときりんが踊ってるもぎたて果物持ち寄って
森のみんなはオーケストラ星のかけらがふりそそぎ
虹色染まる湖にぼくらの歌がこだまして
空の空まで鳴り響く今までずっと夜だった
長い長い夜だっただからぼくらは歌うんだ
感謝の歌をいつまでも
新しい朝のうた
長い長い夜が明けて、新しい朝が来たことを喜ぶイラスト「新しい朝のうた」を描きました。
この絵は、わたしの絵の中では珍しく、詞先のイラストです。つまり、詩を先に書きました。友だちと会って話す際に、お題として出されたテーマをもとに、自分のイメージを練り上げて詩を書いてみました。
そして詩が好評だったので、イラストもつけてみようと思って絵を描きました。いつもより長い詩だったので、内容をすべて絵にできたわけではありませんが、自分のイラストの中では特にお気に入りの一枚となりました。年始のあいさつのメッセージカードはこれにしようかなーと思っています。
絵のポイントは、朝らしい風景にするということでした。空の色を夕焼けとは異なり、まだ暗い部分も描いたり、草の色をいつもと少し違う青みがかった色で描くなど、色塗りを工夫しました。全体的に逆光となる構図なので、ゾウとキリンは少し影っぽく濃く描きましたが、明るいイメージを大切にしたかったので、光源にはあまりこだわっていません。
いつか朝が来るから
この詩と絵には、CFSなどの問題で今苦しんでいる人に対するメッセージも込められています。
今は長い夜のさなかかもしれません。いつ朝がくるのか、いや果たして朝日がのぼるのか、永遠に夜なのではないか…そう思えるかもしれません。
しかしいつか必ず夜明けが訪れます。明けない夜はない、そう信じていたいものです。
最近、友人の話を電話で聞いているのですが、その友人は体調を崩して、職も失って、非常に悲観的になっているようです。物事を悪い方に考えすぎてしまって、将来どうなるかを非常に心配しています。
希望の見えない現状では、その気持ちもよく分かります。しかし物事を悪い方に考えていては、社会心理学でいうところの自己成就予言の通りとなってしまいます。悲観的な見方をしているなら、そのとおりの将来をたぐり寄せてしまう可能性があるのです。
その点わたしは、もう10年もCFSをやっていますし、さんざんに夢も打ち砕かれてきましたから、ある程度の絶望は経験済みです。将来に対して悲観的に思う以上に、希望の根拠を探して明るく生きる姿勢が身についています。
わたしたちは希望を捨てるわけにはいきません。希望を持つことは、どんな状況の人にも許されている権利であり、特権なのですから、それを自分から手放すのは愚かなことです。
ヘレン・ケラーは三重苦の人ですが、「いつも、顔を光に向けていなさい。 そうすれば、闇を見なくて済みます」と述べたそうです。この言葉には重みがあります。
もちろん、希望は単なるポジティブシンキング、根拠の無い絵空事であってはなりません。それは現実から目をそらしているだけです。むしろしっかり現実を見据え、希望の根拠を探す必要があります。空の色を眺め、鳥の声に耳を傾け、風の音や、肌に感じる寒さに注意を向け、朝日がのぼる兆しを感じ取るのです。
わたしはやがて来る朝をしっかり思い描きたいと思います。そして希望を明るく保つのに役立つような絵をこれからも描いていきたいと思います。