テレビ東京の「生きるを伝える」に線維筋痛症の書道家、隈部舞さんが出ていました。
番組ページでバックナンバーの動画として見ることができます。
難病と付き合いながら自己表現をしていく、という生き方は参考になるので、内容を簡単にメモしておきたいと思います。
■書くことだけはやめない
書道家 隈部舞さん30歳。線維筋痛症という激しい痛みに冒されながら、書道と向き合い続けている。
「病気である自分が、自分という媒体を通して、発表したり書いたり、だからこそできるものがあるのかな、というのはすごくあります」
6歳で書道を始めた隈部さん。大学卒業後は、書道家として活躍してきた。ところが4年前、
「7月に突然左のふくらはぎが、今まで体験したことのない痛みで、ザリザリ、バキバキ、ガリガリ痛くなってしまって…」
診断の結果は線維筋痛症。全身に激しい痛みが襲う、原因不明の病気だった。
筆を持つことさえ難しくなっていたが
「書くことは痛いけどできる、そう思った時に、これだけはやめないでおこうと思えた」
■病気だと思ってもらえない
治療法が確立されていない病気なので、専門医の指導のもと、さまざまな薬を試した。すると、少しずつ痛みが和らぐように。
再び筆を執るが、うまく書けない日々が続き、さらに
「見かけは普通の元気な人に見えるので、病気だと思ってもらえない」
思い通りに書けず、病気も理解してもらえないと葛藤。
■心に響くものを書きたい
そんなとき、ある作品が隈部さんを大きく変える。親元を離れて苦労する少女の心の痛みを表したものだった。
「涙が見た瞬間ぼろぼろと流れて、書いたものが代わりに感動させてくれるような感じ」
自分の書が人を感動させることに気づき、気持ちに大きな変化が。
「色んな人の心に響くものを書いていきたいし、こういう病気があるんだよ、ということも書道家の一人として響かせていきたい」
隈部さんは一文字一文字、思いを込めて書き続ける
あなたにとって生きるとは?
「親への感謝ですね、産んでくれた。もしかしたら何か環境が違えば生まれてこなかったと思うので、なにかしら親孝行がしたい、できてないけれど、親に感謝していくことが生きること」
以上が番組のまとめです。
わたしの場合はただの趣味ですが、体調が悪い中、芸術で自己表現しているというのは共通しています。
だれかの作品を見て感動したとか、人に感動してもらったというような経験はありませんが、絵を描いて、喜んでもらえる経験は何度もしてきました。
何かをもらったときや感謝の気持ちを伝えたいとき、わたしできるただひとつのことは、絵を描いて人にあげることなので、そうしたコミュニケーションツールとしては、役に立っていると思います。
「これだけはやめないでおこう」
「心に響くものを書いていきたい」
わたしには、まだまだ語れない言葉ですが、いつかそう言えるようになりたいなと思いました。