自閉スペクトラム症(ASD)の研究で有名な金沢大学と北海道大学が共同で、オキシトシンの新しい化合物を作り、天然のオキシトシンよりも効果が持続することを確認したというニュースがありました。
ニュースによると、北海道大学がオキシトシンに炭素を加えた新しい化合物を作り、金沢大学がマウスの実験で、天然のものより行動量が30%以上上回ることを確認したそうです。
オキシトシンは、愛情や信頼の気持ちを生み出すホルモンで、
■他者と有益な信頼関係を形成
■協力関係を築きやすくなる
■表情から感情を読み取りやすくなる
などの効果が報告されていて、東京大学や金沢大学などを中心に、自閉症スペクトラムへの臨床試験が行われています。
また、反応がにぶくなった線条体に強く作用すると考えられ、愛着障害の改善を目的とした研究も行われていることを、先日このブログでも取り上げました。
オキシトシン単独であれば、効果はどれほどあるのだろうと疑問に思っていたのですが、今回のように効果を高めた化合物などが開発されれば、ある程度役立つ薬も出てくるかもしれません。
金沢大学による自閉症スペクトラムの研究は、このブログではこちらの記事で取り上げています。