慢性疲労症候群と婦人科系疾患に関するニュースがありました。
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研究は、2004年から2009年に米国ジョージア州で慢性疲労症候群の84人と健康な73人の合計157人の女性を対象としたものだそうです。
すると、以下のような点がわかったそうです。
Medエッジのほうでは、どうにもわかりにくい書き方ですが、
閉経になると2.37倍
閉経開始の年齢が早い場合は1.22倍
月経出血過剰の場合は3.31倍
子宮内膜症は3.67倍
避妊用以外のホルモン製剤の使用で2.95倍
月経以外の女性器周辺の痛みで11.98倍
婦人科外科手術は3.33倍
子宮摘出術で3.23倍。
とされていて、いずれも慢性疲労症候群の女性のほうが割合が高いと書かれています。
もうひとつ、ニュースを翻訳してくださっているサイトによると、同じデータについて、パーセンテージで書かれていて、
■過度の月経出血
健康女性42%、CFS女性74%
■月経期の出血の可能性
健康女性23%、CFS女性49%
■月経が来ない可能性
健康女性22%、CFS女性38%。
■避妊以外の目的のためにホルモンを使用する割合
健康女性26%、CFS女性57%
■婦人科手術を受けたことがある女性
健康女性32%、CFS女性66%
■子宮摘出術
健康女性19%、CFS女性55%。
■45歳までの子宮摘出関連の早期閉経
健康女性33%、CFS女性62%。
■自然閉経
有意差なし
となっていました。いずれにしても、慢性疲労症候群の女性は婦人科系疾患を抱えている率が高く、男性よりも女性に慢性疲労症候群が数倍多く見られるのはこのためかもしれないとされています。
日本で女性の慢性疲労症候群を診ている医師としては、静風荘病院の天野恵子先生がおられます。
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男性と女性とは病気の治療の仕方は異なるという「性差医療」のスペシャリストで、日本初の「女性外来」を開かれました。
その女性外来での診療の様子が、性差医療情報ネットワークのサイトに綴られています。
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線維筋痛症の症例や、慢性疲労症候群に効果があるという和温療法(低温サウナ療法)についての記載などがあり、月に一度のペースで更新されています。
和温療法については、
医師からの紹介またはご自身がインターネットを見て、「慢性疲労症候群ではないか」といって私のところへ診察にいらした方は、48名いらっしゃいましたが、カナダの診断基準(現在、国際基準となっている)に合致した方は18名のみで、入院による和温療法を受けられた方は9名でした。そのうち、2名は効果を認められない一方、7名の方が有意な改善がみられるという状況となっています。
と効果の程度についても書かれています。婦人科系疾患が慢性疲労症候群と関連していると思える場合は、目を通してみるとよいかもしれません。