筑波大の柳沢正史教授らとテキサス大の共同研究チームによって、体内時計のペースメーカー細胞が見つかったそうです。
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そのペースメーカー細胞とは、時計機構の中枢がある視交叉上核(SCN)に存在し、そこの神経細胞の約40%を占め、神経ペプチド「ニューロメジンS」(NMS)を作る働きをしているNMS細胞群だそうです。NMS細胞群の時計遺伝子の働きを乱すとマウスの体内時計のリズムがなくなりました。
しかし、ニューロメジンSの産生を妨げても体内時計のリズムがなくなることはなく、体内時計に重要な役割を果たす神経伝達物質はまだ明らかになっていないそうです。
柳沢正史教授というと、櫻井武教授と共にナルコレプシーの原因であるオレキシンを発見した方です。その研究成果は、オレキシン受容体拮抗薬ベルソムラ(スボレキサント)という薬の開発につながりました。
今回の研究も、睡眠障害の治療に役立つ可能性があるとのことですが、もし体内時計に関わる神経伝達物質がわかれば、概日リズム睡眠障害の治療法が見つかるかもしれません。