マインドマップをかくのにどんな文房具が役立つでしょうか。
好みは人それぞれですから、カラフルに楽しくかけるなら、一概にどれが良いというのはないかもしれません。
このエントリでは、特にわたしの場合について、愛用している文房具を紹介したいと思います。たとえば右のプロフィールマインドマップをかく際に用いた文房具です。
1.ネオクリッツ
ネオクリッツは、筆箱→ペン立て という早変わりが売りの、機能的なペンケースです。
最初は一回り小さいプチクリッツを使っていましたが、ピュアカラーを使い出してペンが増えたのでネオクリッツに買い換えました。内側に小さなポケットがついているので、修正テープやフィルムふせんも入れています。
3.ピュアカラーF
ピュアカラーは色数が豊富な水性カラーサインペンです。太字と細字の両方がかけるのも魅力的です。
無印のピュアカラーは太字と細字なのに対し、Fのほうは中字と極細なので、細かくかくのに適しています。しかし色数は無印のほうが豊富です。
ふだん使う用紙の大きさに合わせて、どちらを買うか選ぶと良いかもしれません。冒頭のプロフィールマインドマップのブランチにはこのピュアカラーを使っています。
3.多色ボールペン
速記でマインドマップをかくときには、なめらかな書き味が定番のジェットストリームを使っています。手帳とセットにしているので、筆箱の中には入れていません。
特にジェットストリームでなければいけないということはありませんが、わたしにとって大切な人が亡くなる直前にプレゼントしてくれたものなので愛用するようになりました。
また意外と便利なのが色数の多い多色ボールペンです。急いでいるときは3色のジェットストリームで十分ですが、少し余裕のあるときはもっと多くの色を使いたくなります。
その点、フェアライン6はとてもめずらしい6色のボールペンです。無印良品にも6色がありますが、そちらは黒や緑がないため、フェアライン6のほうが使いやすく感じます。
本来多色ボールペンとして人気があるのは、ハイテックC コレトのようなリフィルが交換できるゲルインキボールペンだと思います。書き味はなめらかで、色合いがきれいです。
しかしゲルインキボールペンは発色はよいのですが、すぐにインクがなくなることが問題です。対するフェアライン6は油性インクであり、発色や滑らかさにかなり難点がある(特に橙が区別しにくい)ものの、そこに慣れることができれば、長期間愛用することができます。
また、有名な消えるボールペン、フリクションは、体調が悪く、頭が働かないころ、頻繁に書き間違えてしまうため、愛用していました。しかし集中力が戻ってきた最近は必要があまりなくなり、費用もかさむので使わなくなりました。
4.マルチ8
マルチ8は一本持っていれば8色楽しめるすばらしい色鉛筆。値段の高さと独特の使い勝手からとっつきにくい印象はありますが、色鉛筆の優しいタッチが好みなら、持っていて損はありません。
色のラインナップは意外と豊富です。わたしは一本目に赤、緑、茶色、橙、黄色、桃色、水色、紫。二本目にペールオレンジ、黄緑、青、蛍光ピンク、蛍光イエロー、HB、ボールペン黒、ボールペン赤、ボールペン青を入れています。
わたしのように二本持つのは単なる趣味のレベルですが、マインドマップ デザイン思考の仕事術 (PHP新書)では色鉛筆の使い方がいろいろ書かれています。
魔法の黄色:色鉛筆の黄色を大切なところに塗るだけで、ポイントが際立ちます。
視認性が低く読みにくいため、ブランチや言葉に黄色を使わないほうがいいのですが、背景色に黄色を使うと全体が華やかになります。
黄色を使って、セントラル・イメージを明るく目立たせるだけで、きれいに見えます。
…黄色だけでなく、ピンクや黄緑色など、パステル系の色を加えるとより華やかになります。(p166)
以下のマインドマップでは「魔法の黄色」を活用しています。
影をつける:ブランチに影をつけると立体感が出ます。
色鉛筆でブランチの下に影をつけて立体感を出すと、力強い印象になります。影の幅は数ミリ程度で、ブランチと同系色を選ぶときれいです。(p167)
とてもわかりにくいですが、以下のマインドマップではブランチに影をつけています。実際の紙面上で見ると、影をつけたマインドマップはとてもきれいに見えます。
グルーピング:色鉛筆で背景を塗ってグルーピングすると迫力がまるで違います。最初のプロフィールマインドマップのような大切なマインドマップをかくときに必ず使っている手法です。その背景色は、ブランチの色に合わせてマルチ8で塗っています。
5.三原色の色鉛筆
マインドマップの装飾に使う色鉛筆は、上記のようなマルチ8で十分です。
しかしマインドマップのセントラルイメージや他のイラストをかくとき、わたしは三原色の色鉛筆を愛用しています。
三原色の色鉛筆とは、色の三原色、シアン・マゼンタ・イエローのことです。三原色で描く風景スケッチ (朝日カルチャーセンター講座シリーズ)には、たった三本の色鉛筆を持ち歩くだけで、さまざまな色を表現できると書かれています。
わたしがイラスト用に使っている色鉛筆は発色が鮮やかなファーバーカステルのポリクロモス色鉛筆です。
といっても、セット販売ではなく、単色で125(ミドルパープルピンク)、108(ダークカドミウムイエロー)、156(コバルトグリーン)を買って使っています。わたしのレベルではたくさん色があっても使いこなせないので、この三色とHB、油性ボールペン1.0の計5本でイラストをかいています。
このうち油性ボールペン1.0は、ジェットストリームとは対極にあるような文房具です。すばやく書くと、太い油性ならではのかすれが生じて味わいが出るので、輪郭線をかいたり、イラストの影をかいたりするのに使っています。特にどのメーカーが良いというのはありません。
じっくりとセントラルイメージをかけば、発想が膨らむので、特にアイデア出しのマインドマップのときには、お気に入りの画材を使うと楽しくなるのではないでしょうか。
6.スケッチブック
マインドマップをかくためのスケッチブックは特に選んでいません。まず無地であること、次にA4以上のサイズであることの2点が求められるだけです。
どこにでも売っているマルハンのスケッチブックを使うこともあれば、さらに安価な無地のスケッチブックにかくことも多いです。
以前はA5サイズにかいていたこともありますが、A4にかくようになって、トニー・ブザンがA4以上を推奨している理由がよくわかりました。開放感がまるで違います。もちろん、速記やメモ書きのときは、近くにある適当な紙や手帳のページにかくこともあります。
わたしの親の場合
ここまではわたしの場合について書いてきましたが、わたしの親は、マインドマップをかくのにまったく別の文房具を使っています。
まず、ブランチをかくのに使っているのは、ピュアカラーではなく、イラストがきにも使える全15色のラインマーカー、マイルドライナーでした。
色鉛筆は、昔からずっとダーマトグラフ一筋です。色鉛筆よりかなり柔らかいので、発色が鮮やかなようです。
結局のところ、マインドマップをかくのに、定番といえる文房具はないのだと思います。自分の好きな文房具をつかって、何のストレスも感じず、広いキャンパスに思考を写しとる、それがマインドマップの魅力なのです。
このエントリではわたしの例を挙げましたが、他の人の愛用品を参考にしつつも、自分好みのアイテムを見つけることがマインドマップを楽しむ近道だと思います。