不登校の多くは、概日リズム睡眠障害によるものだという三池輝久先生の研究に基づき、眠育に取り組んだ青森県三戸(さんのへ)の中学校で、不登校が減少したそうです。
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三戸町は中学校の不登校の割合が全国平均の2倍以上だったので、教育委員会の馬場幸治さんは三池先生の研究に注目しました。町では起床が午前6時前後と早いため睡眠不足にあるのかもしれないと思ったそうです。
2010年度から毎年、睡眠の改善を目的に小学校5年生から中学3年生を対象に実態調査をしていて、睡眠指導の効果、中学校の不登校は7.81%(10年)から2.36%(13年)へと全国平均を下回るまでに減ったそうです。
たとえば、サッカー少年団の練習で寝るのが遅くなっていた子どもは家族の協力もあって、30分以上早く寝られるようになりました。
三池先生は
不登校の大半がこの病気の可能性がある。慢性的な睡眠不足で概日(がいじつ)リズム睡眠障害になると治すのは難しいので、予防が大切だ。病気が疑われたら、専門医に診てもらってほしい
と述べているそうです。
わたしとしては、思春期の子ども・若者については、早寝早起き指導より、学校の始業時間を何とかしてほしいと思うのですが、まだ生物学的に概日リズムがずれていない低年齢の子どもの場合は、こうした睡眠指導は大きな意味があるのだと感じました。
▼概日リズム睡眠障害について
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