ADHD(注意欠如多動症/注意欠陥・多動性障害)の治療に使われる薬は、日本国内で適応があるのは、現時点(2015年)ではコンサータとストラテラの2つだけです。
しかし経験ある医師たちは、適応外処方といった方法も用いつつ、そのほかのいろいろな薬もADHDに効果があることに気づいています。また諸外国では、さらに多くの薬がADHDの適応を取得しています。
それで、インターネット上の医療情報に関するサイトを調べて、ADHDに効果があると言われる薬を集めてみました。それぞれ、参照元のサイトからの引用も含めて、なぜADHDに効果があるのか、という点も説明しています。
わたしは専門家ではないので、医療情報として活用する際は、必ずリンク先の元情報を参照し、他の文献なども詳しく調べてください。また自分で薬を選んだりせず、必ず医師の指示に従ってください。
1.中枢神経刺激薬
コンサータ(メチルフェニデート)
ADHDに効果のある薬といえば、何を置いてもまず話題に上るのが中枢神経刺激薬です。以前使われていたリタリンは現在ナルコレプシーのみに適応があり、現在では徐放性を備え、効き目の長いコンサータが新たに開発されて使われています。
日本でADHDに対して認可されている中枢神経刺激薬はコンサータだけですが、海外では、ほかにも多くの中枢神経刺激薬がADHDに対して使用されています。
その中には、アンフェタミンをベースにした刺激薬(アデロール、デキセドリン、デキストロスタット いずれも日本未発売)などが含まれています。
ADHDでは前頭前野の血流が悪いことをはじめ、脳の覚醒度が低いため多動や衝動を制御できなかったり、脳を覚醒させようとして依存症に陥りやすかったりすることが知られています。
中枢神経刺激薬は、脳を刺激して覚醒させる作用により、ADHDの人がセルフコントロールできるように助けます。
メチルフェニデートはドーパミンやノルアドレナリンの再取り込み阻害作用により、不足しているそれらの神経伝達物質を増やす作用があるようです。
コンサータ(メチルフェニデート)の作用機序:ADHD治療薬│役に立つ薬の専門医学
国内で初めてADHDに対する保険適応を取得した薬がメチルフェニデート(商品名:コンサータ)です。ADHDで問題となる不注意、多動、衝動性の全てを改善させることができます。
メチルフェニデート自体は半減期(薬の効果が持続する時間)が短いため、薬の効果を得るためには学校で昼に1人で子供が服用しなければいけませんでした。
そのため、薬を適切に服用できないケースが多いという問題がありました。 そこで、メチルフェニデートをゆっくり溶け出させることで、少しずつ薬の効果が表れるようにした薬がコンサータです。
徐放製剤とも呼ばれますが、薬の効果を長時間持続させることができます。これにより、朝食時などに親が見ている前で薬を服用し、昼の服用を回避することが可能になりました。
速やかに効果が表れ、服用後12時間効果が続くように設計されています。ドパミンやノルアドレナリンは脳の活動を高める作用があり、これによってADHDによる注意欠陥や多動の症状を抑えます。
メチルフェニデートは、リタリン乱用問題などで、社会的にもよく知られています。覚醒剤と同じだと非難されることがよくあります。そのためリタリン、コンサータともに厳しく管理されていて、安易な適応外処方はできません。
しかしADHDの人が使用する限り、メチルフェニデートには依存性はないと言われており、むしろ経年観察すると、将来依存症になりにくくなる、ということがわかっています。
副作用としては入眠困難、食欲不振、頭痛などがありますが、次第に慣れることもあるそうです。耐性も生じるので、休薬日を設けるなど、医師と緊密に連携をもった使用が不可欠です。
メチルフェニデートが効く理由や安全性については、以下の本のエイメン先生の説明を参照してください。
ベタナミン(ベモリン)
ベタナミンは、他の中枢刺激薬とは少し違った経路で脳を覚醒させる薬で、うつ病やナルコレプシーに使われます。
ドーパミンの再取り込み阻害作用がありますが、アンフェタミンやメチルフェニデートのような切れ味の鋭さはなく、効果が表れるのも2~3週間かかります。
ADHDにも効果があるとされていますが、近年、肝臓に副作用があることがわかり、あまり使われなくなりました。
正直なところ、いままで成人のADHDの治療は、決め手を欠いていました。
主として、弱いながら中枢神経刺激作用があるベタナミンを使っていました。ベタナミンでも十分に効く方も大勢いましたが、全体として作用が弱いというのが偽らない実感でした。
モディオダール(モダフィニル)
やはりナルコレプシーの治療薬であるモダフィニルは、ドーパミン系ではなくヒスタミン系の作用で脳を覚醒させます。
ADHDに効く場合があるとのことで、2005年ごろに適応拡大を目指す動きがあったようですが、実現していません。
2.NRI(ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
ストラテラ(アトモキセチン)
日本でADHDに適応のある2つの薬のうち、もう一つがストラテラです。ストラテラはもともと抗うつ薬として開発されていた薬ですが、そちらの効果はパッとせず、むしろADHDに効果があることがわかりました。
コンサータが飲み始めてすぐに効果を実感できるのに対し、ストラテラは効き目が分かるまで1ヶ月程度程度かかるようです。
またコンサータは飲んでから12時間だけ効きますが、ストラテラは24時間ずっと効きます。
ストラテラにも食欲不振などの副作用があるようです。
ストラテラ(アトモキセチン)の作用機序:ADHD治療薬│役に立つ薬の専門医学
脳の覚醒作用なしにADHDを治療する薬としてはアトモキセチンが世界初であり、長期に渡ってADHDを改善することができます。
小児のADHDに対しては2週目から症状の改善効果が表れはじめ、4週目から安定した効果を得られるようになります。
また、成人のADHDに対しては2週目から症状の改善効果が表れはじめ、6週目以降は6割以上の患者さんに対して十分な効果が認められています。
ADHDの主な症状である不注意、多動性、衝動性の全てに対して効果を有する薬です。これにより、学校での注意欠陥や多動を改善させます。
ルジオミール(マプロチリン)
ノリトレン(ノルトリプチリン)
ルジオミールは四環系抗うつ薬で、ノルアドレナリン再取り込み阻害作用だけを持ちます。
ノリトレンは、三環系抗うつ薬で、ノルアドレナリンやセロトニンの量を増やします。同様の三環系のトフラニールやアナフラニールが使われることもあります。
これらはNRIではありませんが、ノルアドレナリンを増やす点で、どちらもストラテラと効果が似ているらしい、ということでここに挙げました。ADHDに用いるという記述はあまり多くありません。
新しいADHD治療薬-アトモキセチン- - こころの豆知識│道玄坂しもやまクリニック
ノルアドレナリンの再取り込みにしか作用しないことから「NRI」と呼ばれています。類似の薬としてブプロピオンやマプロチリンがあります。
マプロチリンはルジオミールという名で日本でも発売されています。また、ノリトリプチリン(商品名ノリトレン)もノルアドレナリン再取り込み作用が強いことから、有効な場合があります。
ノリトレンとルジオミールを最大量まで使って、ADHD症状が軽快した成人例の報告があります。
3.DNRI(ドーパミン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
ザイバン(ブプロビオン)
ザイバンは日本では発売されていない薬です。治験が進められてしましたが、失敗したようです。
それでも3番目に挙げたのは、ADHDの治療薬として話題にされることが多いからです。もし使ってみたいなら個人輸入する必要があります。
ザイバンはドーパミン・ノルアドレナリンの量を増やす薬で、外国では禁煙薬として有名です。また抗うつ剤として、ウエルブトリンという名前でも販売されています。
ADHDの人はその脳の特性からヘビースモーカーなどの依存症になりやすいことを考えると、ザイバンのような禁煙補助薬が効果的であることもうなずけます。
高容量を服用すると発作が起きることで一度認可の停止があった薬なので、個人で服用する場合は使用方法に注意が必要です。
ブプロピオン|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)
ブプロピオンはADHDの人の交感神経作動薬に次ぐ第2選択薬である。
コンサータやストラテラが無効であったり、かえって悪化するようなタイプの人に処方されている(カタプレス参照)。
ADHDにうつ状態が合併しているケースにも推奨されている。
4.SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
サインバルタ(デュロキセチン)
トレドミン(ミルナシプラン)
SNRIはその名の通り、NRIであるストラテラと近い作用を持つので、ノルアドレナリンの量を増やすことによってADHDを改善することがあるようです。海外ではほかにもエフェクサー(ベンラファキシン) などがあります。
このうちサインバルタは、先日線維筋痛症に伴う疼痛に対する適応も取得されました。
新しいSNRIであるサインバルタは発達障害全般、特に多動が目立ち注意力が持続しないADHDや、身体症状(自律神経症状、過敏性腸炎)が目立つケースには非常に効果がある。
特にサインバルタはストラテラ(NRI)に非常に近い薬理作用があり、さらにSSRIの効果も併せ持っているため、私はADHDの要素がある患者には積極的に投与している。
ストラテラやリフレックス(NaSSA)の併用で効果は増強する。
(ちなみにサインバルタが他の抗うつ剤よりもうつ病の寛解率が高いこと、全般性不安障害に効果があることなども、潜在性の発達障害の患者に効果があるせいと私は考えている)
5. α2アドレナリン受容体作動薬
インチュニブ(グアンファシン)
ADHDには中枢神経に作用して血圧を下げる薬が有効であることが知られています。
グアンファシンはアメリカではADHDへの適応が承認されており、2013年ごろから日本でも小児のADHDを対象とした治験が進められているようです。(リンク先の試験薬剤名S-877503はグアンファシンを意味する)
交感神経を抑制する薬ですから、ぼーっとしているような不注意のADHDではなく、多動・衝動性が目立つ動きすぎのタイプに効果があるのかもしれません。
グアンファシン(インチュニブ)は、食品医薬品局が2009年にADHD治療に承認した非刺激性薬剤です。
また、2011年、子供のADHDを治療する中枢神経刺激薬と平行して使用する補助療法としても承認されました。
グアンファシンは主に血圧のための薬剤ですが、過剰な活動性、衝動性、攻撃的行動のようなADHDの症状を効果的に治療することを治験で示しました。ただし、注意力の問題にはあまり役立ちません。
カタプレス(クロニジン)
カタプレスもグアンファシンと同様の作用を持つ薬です。
こちらは副作用の眠気が強いため、睡眠薬のような使い方もされます。興奮して夜寝つけない場合などに有効です。
脳の覚醒度を下げることで、ADHDの攻撃性をやわらげる効果も期待できます。中枢神経を刺激し、ノルアドレナリンを増加させるコンサータとは対照的に、中枢神経を抑制してノルアドレナリンを減らす作用があります。
そのせいか、コンサータとは飲み合わせが悪く、同時に服用した場合、小児では突然死の報告があるそうです。
カタプレス|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)
ADHDの人に交感神経作動薬を処方した場合、衝動、攻撃性などが増悪し、不適切と思われる人もいる。(単純に考えれば、そうならない方がおかしいくらい)
そういう人にカタプレスが良いケースがあるのである。これは一見、逆の作用機序を持つが、作用点が違うため、同じような効果をもたらすものと思われる。
6.その他
エビリファイ(アリピプラゾール)
リスパダール(リスペリドン)
エビリファイはドパミン・システムスタビライザー(DOS)と呼ばれる薬で、ドーパミンが多ければ少なくし、少なければ多くするという便利な機能を持つ調節薬です。全米で売上ナンバー1の薬になりました。
リスパダールは、セロトニン・ドーパミン拮抗薬(SDA)と呼ばれる抗精神病薬です。ドーパミンの量を減らして、統合失調症などを改善する効果があります。
どちらも、アメリカでは自閉症に対する適応を取得しています。先日日本でも、リスパダールは自閉症の易刺激性への適応取得が申請されました。
易刺激性とはすぐに興奮したり衝動的に行動したりすることを意味していて、ADHDにも伴う症状といえます。
発達障害を対象に使用する場合は、副作用が出やすいので、統合失調症の場合に比べ、ごく少量を用いるそうです。
発達障害の治療について | パリエット www.pariet.jp
欧米では、広汎性発達障害の興奮性または破壊的行動障害に対する治療薬として、リスペリドン(リスパダール®)とアリピプラゾール(エビリファイ®)が承認されており、日本でもこれらの薬剤がしばしば用いられているものですから、小児系の学会が合同で、自閉症の易刺激性の治療薬としての開発要望を出しています。
エビリファイという薬 | 意味不明な人々ー発達障害(ADHD、アスペルガー)と人格障害に取り組む
私は最近ADHDの過集中と虚脱は、「ドーパミン神経の不安定」であるように考えている。この意味では、「ちょうど良くする」エビリファイの働きはADHDに最適と言うことになる。
メジャーの仲間ではあるが、衝動の激しすぎるタイプやファンタジーが妄想のようになるタイプのADHDにはエビリファイを使ってみることをお勧めする。
デパケン(バルプロ酸)
多動・衝動性が強く、ひんぱんにかんしゃくを起こし、感情のコントロールが難しいADHDの場合は、抗てんかん薬であるデパケンなどが効くことがあるようです。
発達障害の治療について | パリエット www.pariet.jp
バルプロ酸(デパケン®)などの抗てんかん薬が気分変動、感覚過敏、易刺激性などに有効であることは臨床的によく経験することですが、十分なエビデンスはありません。
これらの抗てんかん薬は、双極性障害などに対する気分安定薬でもありますので、併存する気分障害に対して効果を示している可能性もあります。
発達障害と感情調整薬 | 意味不明な人々ー発達障害(ADHD、アスペルガー)と人格障害に取り組む
バルプロン酸(デパケン等)も即効性があり有効だ。私はよくデパケンシロップをイライラ時の頓服に処方する。
補足
ビ・シフロール(プラミペキソール)
レキップ(ロピニロール)
ところで、コンサータなどがドーパミンを増やすことでADHDに効くのなら、ドパミン作動薬である抗パーキンソン病薬は効果があるのでしょうか。
調べた範囲では、特に効果があるという記述は見当たりませんでした。そんな単純な話ではないようです。
とはいえ、セロトニン系の治療で効果のでない難治性のうつ病に効果がある場合がみられるいう記述がありました。なかなか試す医師が少ない適応外処方だといわれていますが、記憶に留めておくといいかもしれません。
抗うつ薬の今後について | パリエット www.pariet.jp
治療抵抗性のうつ病に対して、ドパミン受容体アゴニストであるブロモクリプチンやプラミペキソールの併用療法が有効とする報告もあります。
しかしながら偽薬との二重盲検比較試験は行われておらず、エビデンスレベルとしては高くありません。
わが国の精神科薬物療法研究会による大うつ病性障害の治療アルゴリズムでは、第二段階の薬物治療が奏効しない場合、増強療法の一つとして、気分安定薬、甲状腺ホルモン、セロトニン1A受容体拮抗薬などと並んでブロモクリプチンなどのドパミン作動薬の使用が推奨されています。
ブプロピオン|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)
なぜこのようなことを書くかというと、例えば、レキップやビ・シフロールなどは適応外処方でうつ状態に処方されることがあるからである。
このうち2つでは抗うつ作用としては、ビ・シフロールの方がレキップより強力である。 レキップとビシフロールはともにうつ状態に効くと言われている。
ビ・シフロールは、ADHDに合併することもあるレストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)に対しては、正式に適応があります。
日本初!むずむず脚症候群の治療薬のビ・シフロール錠 [不眠・睡眠障害] All About
プラミペキソールはドパミン作動薬の一種で、ドパミンの働きが悪くなるパーキンソン病の治療薬として使われてきました。
実は、むずむず脚症候群の患者さんでもドパミンの異常があることが多く、欧米ではプラミペキソールがむずむず脚症候群の第一選択薬として、広く用いられています。
以上が、今回調べたADHDに効く薬のまとめです。実際の臨床現場では、ADHDに二次障害が合併していることも多いので、SSRIや抗不安薬、睡眠薬も含め、もっと多彩な薬が使われているようです。
そのため、患者側が素人判断でどの薬がいい、と考えるのはあまり望ましくありませんが、知識として知っておくぶんには必要かもしれません。
薬による治療が必要かどうかよく考える必要がある
最後に考えておきたいことがあります。それは、ADHDは薬によって治療することで、むしろ不利益がもたらされることがある、という点です。
ADHDの薬について調べているなかで、気になる記述を多数見つけました。
こちらの方のストラテラの経験談では、処理能力などが大幅に上がった反面、「とても綺麗な七色の世界」が失われたと書かれています。
こちらの方のお子さんのコンサータの経験談では、呼びかけにすぐ反応するようになった反面、いろいろなことを考えながらスキップしてルンルンと歩いていたのが、ローテンションでテクテク歩くようになったといいます。
こちらの会社員の方のストラテラの体験記では、ミスが減った反面、楽しかったりわくわくしたりする気持ちがなくなり、独創的な発想やアイデアが段々と浮かばなくなったと綴られています。
ADHDは病的な障害ではなく、脳の機能の偏りですから、悪い面と同時に良い面も併せ持っています。
集中するのが難しい頭の中の雑念は、裏を返せば豊かなアイデアが生まれるということです。刺激を無視できず気が散るということは、世界が華やかでたくさんの興味を感じられることを意味しています。
もしADHDのせいで、生活にひどい支障が出ていて、人生が滅茶苦茶になっているとしたら治療は不可欠です。しかし、なんとか対処できているのであれば、治療によって楽になる反面、長所も失われる可能性がある、というリスクも考えに入れておくべきです。
発達障害に何一ついいところなどない! と感じている人なら治療は大きなメリットですが、発達障害ゆえの強みや個性を活かしている! という人にとっては良い所までもそぎ落としてしまう諸刃の剣となりかねません。
極端な話かもしれませんが、もしピカソやダリがADHDの治療を受けていたら、彼らの机はきれいになって、人間関係の問題も減ったかもしれませんが、同時に後世に残る芸術も生まれていなかった可能性があります。
薬物治療をするというのは、ジェットコースターのような起伏の激しい、スリルの多い人生を捨てて、普通の人のように穏やかな人生を送ることを選ぶ、という選択なのかもしれません。
これは自閉スペクトラム症の場合もいえることで、最近オキシトシンを足がかりに治療薬が見つかるのでは?と研究がなされていますが、動物管理学教授のテンプル・グランディンは「ぱちんと指 を鳴らしたら自閉症でなくなる」としても、その選択はしないと述べました。
もちろん、治療すれば二度と取り返しがつかないというようなものでもないので、薬物治療を試したり、休薬したりしつつ、自分のとって一番ベストな状態を探すのが良いのかもしれません。
こちらの記事によると、ADHDの行動力を活かして成功した人たちもいますが、逆に薬によって治療をすることで、俳優として成功しているパリス・ヒルトンやスポーツ選手として大成できたマイケル・フェルプスのことも書かれています。
今後、ほかに効果があると言われている薬や、有益な情報を見つけたら、その都度追加していく可能性があります。
VOICE新書 知って良かった、大人のADHDの第十一章 「大人のADHDの心理カウンセリングと薬物療法」も参考になるのでぜひご覧ください。
新版 ADHD のび太・ジャイアン症候群の第八章「薬を用いた治療法……どんな効果があるの?」も参照してください。