脳の経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)でかゆみ感覚を抑制できることがわかったそうです。
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経頭蓋直流電気刺激法による非侵襲的大脳皮質刺激で痒み知覚を抑制-NIPS - QLifePro 医療ニュース
電気刺激でかゆさが和らぐ
自然科学研究機構 生理学研究所(NIPS)の研究によると、経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)によって、脳の大脳皮質感覚運動野を電気で刺激することによって、従来言われていた痛みだけでなく、かゆみも減少することがわかりました。
経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)は、頭に電極をつけて、脳を刺激する、痛みや手術の必要がない電気刺激療法です。
tDCSを15分間行うと、ヒスタミン刺激に対する、かゆみの程度が減少し、さらにかゆく感じる時間も短縮することが判明したそうです。
アトピー性皮膚炎など、慢性的なかゆみに悩まされる患者は、かゆさのため皮膚をかきむしり、より皮膚状態が悪化するという悪循環が生じています。
脳の電気刺激によってかゆみを抑制することは、そのような患者にとって役立つ治療手段になるかもしれません。
経頭蓋磁気刺激(TMS)や経頭蓋直流電気刺激(tDCS)といった手段は、日本ではまだ実際の治療ではほとんど使われていませんが、より効果の高い方法が研究されて、さまざまな病気に役立てられるようになってほしいと思います。
電気刺激については、2013年に経頭蓋パルス電気刺激法(tPCS)というより効果の高い方法が開発されているそうです。
アトピー性皮膚炎については、皮膚の細菌バランスが原因のひとつとなっていることが、最近報道されていましたね。