スコットランド政府が2015年8月9日、遺伝子組み換え作物(GMO)を禁止し、遺伝子組み換え作物の栽培に関する欧州協定から脱退 することを発表したそうです。
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スコットランド EUで初めて遺伝子組み換え作物の栽培を禁止する意向 / Sputnik 日本
これは、「GMOの栽培や育成については、権限をもつ議会が制限または禁止できる」というEUの新たな規定を利用する決定だそうです。
遺伝子組み換え(GM)については、自然界も独自に遺伝子組み換えを行っているなどの理由から害がないとする派と、未知の害が含まれている可能性があると主張する派で、意見の対立が見られています。
日本でも、生活クラブ生協など、遺伝子組み換え(GM)に反対している団体や専門家が存在します。
がんが自然に治る生き方――余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのことの著者のケリー・ターナー博士によると、遺伝子組み換え作物の害(たとえば発がん性)などは、科学的に証明されていませんが、逆に安全性が証明されているわけでもありません。
ニコチンが肺がんを誘発するという証明には50年かかりましたが、遺伝子組み換え作物が有害かどうか、という問題についても同じことがいえるとされています。
ニコチンが天然由来の物質であることを考えると、自然界で遺伝子組み換えが行われているからといって、遺伝子組み換え作物が安全だとは限らないこともわかります。
(証明されていないことを科学的事実として受け入れることの危険性についての記事はこちら)
マウスを使った動物実験レベルでは、遺伝子組み換え食物によって発がん性が見られたというフランスの研究がありました。
スコットランド政府の決定が、ある人たちが主張するように、科学の進歩に反する愚かなものだったのか、それとも国民の安全性に寄与する先見性のあるものだったかは、いずれ時の経過によって明らかになるかもしれません。