子どもの発達・愛着などについて、発達心理学者・脳科学者が共同執筆している新刊発達科学ハンドブック 8 脳の発達科学が2015/9/1に発売されます。
近年、脳を画像で可視化できるようになったことにより、従来、理論にもとづいて展開されていた発達心理学と、脳を解析する脳科学との間の溝が埋まってきました。そのため、両分野の専門家を集めて橋渡しし、脳機能の全般にわたる解説を試みた本として出版されるようです。
このブログでも馴染み深い研究者の方々が執筆されています。たとえば…
■第1章 胎児期と新生児期―――― 小西行郎
赤ちゃん学の専門家で、子どもの睡眠についても造詣の深い、子どもの睡眠と発達医療センターの小西行郎先生が第一章の胎児期の解説を担当。
■第2章 幼児期から児童期―――― 森口佑介
発達心理学者として、このブログでは特にイマジナリーフレンド研究で名前を挙げさせていただいている上越教育大学の森口祐介先生が、第二章の幼児の脳機能についての解説を担当。
■第23章 愛着と虐待―――― 友田明美
子どもの慢性疲労症候群や、虐待と愛着障害についての研究で、このブログでも再三取り上げさせていただいている福井大学の友田明美先生が愛着と虐待についての第23章を担当。
そのほか、
■第26章 注意欠陥・多動性障害(注意欠陥・多動症,ADHD)―――― 榊原洋一
■第27章 自閉症スペクトラム障害(自閉スペクトラム症)―――― 米田英嗣
といった部分で、発達障害も詳しく扱われています。
発達障害の章を執筆されている、お茶の水女子大学大学院 人間文化創成科学研究科 榊原研究室の榊原洋一先生が序章も書かれているので、中心となって編纂しておられる模様。
出版社による公式ウェブページはこちら。目次や序章の第一節が読めます。
価格設定は高めの専門書ですが、とても興味深そうな一冊です。