東京女子医科大学東医療センターの大塚邦明先生、山口大学時間学研究所 時間生物学 明石研究室の明石真先生が、体内時計や時計遺伝子についてコメントしているニュースがありました。
体内時計の乱れがさまざまな病気に発展すること、それを予防するための検査方法が確立しつつあることについて書かれています。
体内時計の時刻を調べる
ニュースでは次のような点が触れられています。
慢性的な時差ぼけ状態:交代勤務などで昼夜逆転の生活が長く続くと、慢性的な時差ボケになり、心筋梗塞(こうそく)や肥満、がんのリスクが高まる
体内時計の乱れがさまざまな病気につながることは大塚邦明先生の本の書評で書きました。
奇跡のシステム「体内時計の謎に迫る」の7つのポイント |
毛髪による検査:2010年、山口大学の明石真先生らにより、髪の毛の根元に付いている毛根細胞の時計遺伝子を調べることで、体内時計の乱れが分かる検査法が作られた。数年後には医療機関での検査が可能になるかもしれない。
以下のニュースがそのときの報道です。
体内時計の乱れ、毛髪で測定 佐賀大などが開発 :日本経済新聞 |
血液による検査:2012年、理化学研究所が、一回の血液検査により体内時刻を知る方法「分子時刻表法」を確立。
以下の理化学研究所のプレスリリースに詳しく書かれています。
ヒトの血液から簡単に「体内時刻」を調べる手法を確立 | 理化学研究所 |
さまざまな病気に体内時計が深く関わっていることが明らかになり、その検査法もようやく登場してきたようです。これまで、検査で異常がないとされてきた病気でも、実態がわかるようになるかもしれません。
今回のニュース記事で引き合いに出されている大塚邦明先生の新刊、「時計遺伝子」の力をもっと活かす!: がん、うつ、メタボも防ぐ、体内の「見張り番」 (小学館101新書)は最近読み終わったので、近々書評を書きたいと思います。