起立性調節障害の質問に 日本大板橋病院小児科の藤田之彦先生が回答している記事がありました。
朝日新聞デジタル:(どうしました)頭痛・倦怠感で学校行けず 藤田之彦さん |
血圧を上げる薬を処方してもらったが、改善しないという質問に対して、「体の病気」であると理解すること、生活習慣を変えること、子どもを信じて見守る姿勢が大切と回答されています。
質問した人はそれくらい分かっているような気もします。しかし医師としてもそれしか言いようがないのかもしれません。
孤立しないことも治療の一つ
わたしはときどきNPO 起立性調節障害ピアネットAliceの掲示板を見ているのですが、医師の役割に限界がある以上、親同士の交流や患者同士の交流には単なる情報交換以上の意味があるのだと思います。
慢性疲労症候群も、起立性調節障害と似たところがあって(わたしのように両方ある人も多いいます)、医師の処方は気休め程度でしかないことがあります。
書籍を見ると、アスコルビン酸とビタミンB12と補中益気湯と書かれているのが定番ですが、わたしにとって、もっと効果があったのは、同じ病気の人との家族ぐるみの交流でした。親だけでなく、自分も輪に加われたのがよかったと思っています。
わたしの場合は、ネットやメールを介してではなく、実際に顔を合わせる場が必要だと思うので、だれかと会える機会はとても大切にしています。患者会としてそうした場を作ろうとしてくださっている方もいるようです。
治療がうまく行かず、病気が長期化すると、しだいに孤立して交友関係も狭まりがちです。実際、わたしの学生時代の友だちは数えるほどしか残っていません。だからこそ、同じ病気を持つ家族と知り合ってみるというは病気と闘う有用な手段だと思っています。
朝起きられない子の意外な病気 - 「起立性調節障害」患者家族の体験から (中公新書ラクレ)には、ODの子ども同士の座談会が収録されていました。親だけでなく、当事者たる子どもにとっても、理解し合える仲間を得ることは一番の励みです。