化学物質過敏症(CS)の高橋さんについてニュースに書かれていました。
化学物質過敏症、便利さのひずみ 症状苦しむ女性、呼吸困難も 社会 福井のニュース :福井新聞 |
記事の中で高橋さんは次のようなコメントを述べておられました。
化学物質は世の中を便利にした一方で、多くの犠牲者を生んでいる。どんな未来、生き方を選ぶか、考える参考にして
健康を顧みず、好きなだけ美容や飲食を楽しんだ。農薬やハウスダストだけが原因でなく、体に負担をかけ続けてきた自分にも責任がある
軽度の方を含めれば患者は決して珍しくなく、年々増えている印象。世の中が便利になるのと同時に化学物質が増加しているのだと思う
確かに現代の技術は便利ですし、食品添加物が含まれた食物は、魅力的で、人口に膾炙するよう作られています。しかしそれはもしかすると、つりばりのついたルアーのようなものかもしれません。後々痛い目を見て、取り返しがつかない、ということもありえます。
最近、三浦先生のところに書かれていた免疫の反逆という本を読んでいるのですが、(現在では正確でない記述もあるとはいえ)化学物質の増加と自己免疫疾患の発症について詳しく書かれていました。
2003年、全米各地から集められたボランティア9人について、血液や尿中の210種の化学物質を調べたところ、平均91種の化学物質が見つかり、そのうち53種は免疫抑制作用があることがわかっているものだったそうです。 (p52)
わたしたちも、ふつうに生活しているだけで、人類がこれまで経験したことのないような環境ストレスにさらされているということがわかります。
化学物質の影響についてはさまざまな意見がありますが、わずか数世代のうちにこれほど環境に変化が生じて、人体に何の影響もないというのは、常識を度外視しているか、人体のシステムを過信しすぎているかに思えます。
わたしの家では、自分にできる範囲でロハスな生活を心がけています。それにどれほどの効果があるのかはわかりませんが、せめて「どんな未来、生き方を選ぶか」ということには選択権をもって行動したいと思います。