線維筋痛症(FM)に使われる薬についての記事がありました。SNRIのデュロキセチン(サインバルタ)と、NaSSAのミルタザピン(リフレックス)が適応拡大を目指して治験中だそうです。
線維筋痛症に効く抗うつ薬、悪化させる抗うつ薬:日経メディカル オンライン |
線維筋痛症(FM)は、すでに初の適応薬としてプレガバリン(リリカ)があります。記事によると、患者の1/3に効くそうです。
それでも良くならない患者には上記の抗うつ薬が有望視されていて、デュロキセチン(サインバルタ)は、既に米国食品医薬品局(FDA)から線維筋痛症の適応で承認を得ているそうです。
線維筋痛症の疼痛の治療には、セロトニンよりもノルアドレナリンが重要と考えられているため、SSRIではなく、SNRIを使うそうです。また抗うつ薬によっては、躁になったり、痛みが悪化する点に注意が喚起されています。
読んでいて印象に残ったのは、冒頭の聖マリアンナ医大神経精神科准教授の長田賢一先生の言葉でした。
線維筋痛症は、欧米のリウマチ科では、臨床教育で学ぶほど、一般的な疾患として認識されている。しかし、国内ではいまだに病名すら知らない医師もいる
精神科の医師の中には、線維筋痛症という疾患は存在しないと思っている医師すらいる
一昔前のように、診断まで十数年を要する患者は減った。しかし、診断がつくまで数年かかる患者はまだ存在する
適応薬が増えれば、もっと一般的な病気として医師にも認知されると思うので、一日も早く理解が広がってほしいと思います。