発達障害の精神神経症状などにしばしば用いられている薬、エビリファイ(アリピプラゾール)について、「小児期の自閉性障害に伴う興奮性」の効能を追加するため国内販売承認申請が行われたそうです。
エビリファイは、大塚製薬が開発した非定型抗精神病薬で、ドーパミンの量を安定させ、過剰なら抑制し、低下しているなら増加させるという作用から、ドーパミンスタビライザーと呼ばれています。
自閉スペクトラム症(ASD)の場合、興奮性の行動障害にはドーパミン神経系が関わっているとされていて、抗ドーパミン作用を持つ抗精神病薬が有効だそうです。
抗ドーパミン作用を持つ抗精神病薬としては、先日リスパダール(リスペリドン)も、自閉症への適応を取得していました。
エビリファイも、すでに米国で2009年に自閉性障害に伴う興奮性の承認を受けています。
日本での臨床試験では、行動障害(かんしゃく、攻撃性、自傷行為など)がある自閉スペクトラム症(ASD)の子ども(6~17歳)を対象に、すでにエビリファイの有効性と安全性が証明されているそうです。
エビリファイは、すでに、統合失調症、双極性障害、うつ病・うつ状態に対する効能が承認されていますが、今回さらに自閉症への適応が加わる見通しです。
ASDやADHDなど、発達障害への薬物療法について詳しくはこちらの記事もご覧ください。
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