頭がさわがしい,次々と考えや映像が浮かぶ「思考促迫」とは何かー夏目漱石も経験した創造性の暴走
「頭の中がうるさい」「頭が勝手にざわざわする」「空想はどんどん出てくる。…勝手に湧いてくる」「時計とかを見ているとそれにまつわる話がばーっと出てくる」「物を見ていると昔のこととかを全部連想してばーっと想い出して、頭の中がパニックになる」(p29,49,91) このような、頭のさわがしさに悩まされることがありますか?...
View Article慢性疲労症候群の子ども(CCFS)には発達障害が多いー治療にはADHDや自閉スペクトラム症の理解が不可欠
慢性疲労症候群と発達障害、つまり注意欠如多動症(ADHD)や自閉スペクトラム症(ASD)は関係があるのでしょうか? この話題については、これまで何度かこのブログで扱ってきました。特にADHDについては、関係を示唆する具体的な資料も紹介しました。...
View Article自閉症の興奮性の治療薬としてエビリファイの承認申請
発達障害の精神神経症状などにしばしば用いられている薬、エビリファイ(アリピプラゾール)について、「小児期の自閉性障害に伴う興奮性」の効能を追加するため国内販売承認申請が行われたそうです。 大塚製薬 抗精神病薬「エビリファイ」 「小児期の自閉性障害に伴う興奮性」の効能を追加するため国内販売承認申請 |大塚製薬...
View Article多発性硬化症で血液脳関門を超えて脳や脊髄に炎症が起こるメカニズムが明らかに
東京大学科学技術振興機構(JST)の研究によると、神経難病、多発性硬化症(MS)において、免疫細胞が脳や脊髄の中枢神経組織に侵入し、炎症が生じる仕組みが明らかにされたそうです。 共同発表:神経難病が起こる仕組みを解明~多発性硬化症の新しい治療法に道~ 脳や脊髄に炎症が生じる自己免疫疾患...
View Article解離性障害と芸術的創造性ー空想世界の絵・幻想的な詩・感性豊かな小説を生み出すもの
解離のある人は、現実との境がわからなくなるほど、空想の世界に深く浸る傾向があります。 たとえば、解離性障害の患者さんは豊かな想像力ゆえに文章や絵画、演劇などの芸術分野が得意で、活躍している人もいます。小さいときから作文が得意だったりします。(p61) これは、 解離性障害のことがよくわかる本 影の気配におびえる病...
View Articleアスペルガー症候群ではなぜポケモン博士になれるのに人の顔が覚えられないのか
実際に自閉症の子どもたちは顔を見なかったり、特に顔を学習するのが苦手だったりすると言われている。 それが証拠に、夢中になれるポケモンなら覚えられるというデータがある。 顔を見たときに活動するはずの脳活動が、ポケモンを見たときに観察されることもある。(p152) これは、顔を忘れるフツーの人、瞬時に覚える一流の人 - 「読顔術」で心を見抜く...
View Article理解できない症状をすぐ精神ストレスと決めつけてはならないーむずむず脚の発見者エクボム博士の警告
カール・エクボムは、患者の訴える奇妙な症状からはまだまだ学ぶべきものが多くある、患者の訴えや苦痛には原因が見つからないからといって医師はただちに精神ストレスと結論してはならないと、この論文の最後で警告している。(p37) カール・エクボム博士は、1945年、今日「むずむず脚症候群」(レストレスレッグス症候群:RLS)として知られる病気の疾患概念を初めて提唱した医者でした。...
View Article人の才能は遺伝子で決まるわけではない―可塑性、自由意志、エピジェネティクスの発見
「わたしには才能がないから…」 何かの夢や目標を途中であきらめてしまった人たちの中には、この言葉、すなわち「わたしには才能がない」という言葉を残して消えていく人が大勢います。 才能があるかないか、それは多くの場合生まれつきのものだと考えられています。才能を表す英語は「タレント」や「ギフト」です。...
View Article【12/28】NHKきょうの健康で「全身が痛い! 線維筋痛症」が再放送
2015年12/28のNHKきょうの健康で、今年7月に放送された「全身が痛い!線維筋痛症」が再放送されます。講師は、国際医療福祉大学の村上正人先生です。 きょうの健康 |全身が痛い!線維筋痛症 村上正人 医師,【慢性疲労、慢性疼痛、心療内科学、リウマチ学・呼吸器病学、心身医学的治療法、交流分析療法、漢方療法】| 名医を探すドクターズガイド...
View Article【1/15~1/20】NHKきょうの健康で「子どもの発達障害 徹底解説」(自閉症・ADHD・学習障害)
2016年1/15から1/20にかけて、NHKきょうの健康で「子どもの発達障害 徹底解説」が放送されます。 放送カレンダーによると、15,16,18日は自閉症スペクトラム(ASD)、19日は注意欠陥多動性障害(ADHD)、20日は学習障害(LD)が扱われるようです。 講師は、お茶の水大学大学院の榊原洋一教授です。榊原先生は、子どもの発達障害に関係するわかりやすい本をたくさん書いておられる方です。...
View Article脳脊髄液減少症の保険適用の署名17万人提出―自分も患者だった大平医師の闘病談も
脳脊髄液減少症の2016年の保険適用を目指して医師たちが動いているというニュースが以前にありましたが、患者たちによる活発な署名活動も行われていて、17万人以上の署名が厚生労働省に提出されたそうです。 脳脊髄液減少症:「髄液漏れ、保険適用に」 闘病の医師、署名提出 患者救済訴え - 毎日新聞...
View Articleわかっているのにやめられない強迫性障害―不安や心配で疲れ果てる病気の原因と治療法
■完璧にやりとげないと気が済まない ■だれかを傷つけてしまわないか心配でたまらない ■ミスが怖くて何度メールやレポートを確認しても安心できない ■後悔することが怖くて、将来を心配するあまり動けない ■ばい菌や化学物質、放射性物質が怖くて生活できない ■自分でも変だと思っているのに、やめたいのにやめられない...
View Articleなぜあの人は無意味な習慣をやめないのか―安心する儀式としての強迫行為
■効いているか分からない高いサプリをずっと飲んでいる ■布団たたきは意味がないと言われたが何となく続けている ■星占いなんて信じていないのに気になって毎朝見てしまう ■新製品が出ると必要ないのにまた買ってしまう ■得るものがない飲み会に毎月知り合いのよしみで出席している...
View Article大人の発達障害を見分ける10のチェックポイント―キーワードは「代償」と「誤学習」
子どもの発達障害は、近年よく知られるようになってきました。しかし、大人の発達障害はまだまだ認知度が低く、ただの変わった人として敬遠されたり、厄介な人と誤解されたりすることが多いように思います。 というのも、大人の発達障害の場合、子どもの発達障害とは異なる特徴があるからだ、と述べるのは、長年、発達障害の親子を見てきた杉山登志郎先生です。...
View Article誰も信じられない、安心できる居場所がない「基本的信頼感」を得られなかった人たち
■誰も心から信じられない■いつも人間不信 ■人に傷つけられるのが怖い ■誰といても安心できない ■自分をさらけ出せず表面的な付き合いしかできない ■人に何かを期待しても無駄だとあきらめている このような気持ちを抱くことがありますか。 常に他人への根深い不信感を抱き、決してそれを拭い去れないとしたら、それは「基本的信頼感」と呼ばれる心の働きを、不幸にして得られなかったことによるのかもしれません。...
View Article任天堂の岩田社長、亡くなる直前まで自分の病気を徹底的に研究して対策を練っていた
今年7月11日、胆管がんのため、若くして亡くなった任天堂の岩田聡社長。 「疲労と睡眠の見える化」のプロジェクトで、慢性疲労症候群(CFS)の研究をしている渡辺先生、倉恒先生、田島先生との協力事業を発表するなど、このブログとしても今後の動向に注目していた矢先の訃報でした。...
View Article「共依存」の悪友、「安全基地」の親友、あなたの友情はどちらですか
愛情や親しさは、支配することや支配されることではない。本来、支配とは正反対のところにあるのが、愛情や友情なのだから。(p303) わたしたちは誰しも、友情関係を大切に思っています。友情関係は、単なる友だち同士だけでなく、親子や夫婦の絆の一部でもあります。良い親子や夫婦は、親友でもあることが少なくありません。...
View Articleネガティブシンキング恐怖症―何でもポジティブに!と考える人の落とし穴
■怒りや恐怖を感じるのは健康に悪い■人前で悲しみを見せるのは恥ずかしいことだ■何でもポジティブに受け流せるようにならなければならない■ネガティブ思考は百害あって一利なし! 前向きに、ポジティブに、積極的に。 このようなアドバイスは、テレビを見ていても、本を読んでいても、呪文のように繰り返し唱えられているのを目にします。...
View Articleいつも「今年こそ本気出す」と言っては新年の目標を達成できない3つの理由
何よりもしてはいけないのが、新年の抱負をリストアップすることだ。(p55) 今日は2016年1月1日。 毎年元旦になると、一年の目標や抱負をリストアップする人もいるでしょう。ほとんどの人は一年の目標をリストアップしたりブログに書いたりするのが大好きです。...
View Article解離性障害は脳の一部だけ眠る睡眠障害かもしれない―覚醒と夢のはざまの考察
したがって解離の病態は覚醒を夢の方向に引き寄せ、夢を覚醒の方向へ引き寄せていると考えられる。 入眠時体験において解離の病態はもっとも顕著に現れる。(161) 最近、さまざまな本を読んでいて、漠然と気になっていたことがありました。それは、解離性障害が、ある種の睡眠障害と酷似していることでした。...
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