東京工科大学の山本順寛教授らと横浜市立大学医学部小児科の研究によると、子どもの線維筋痛症(FM)では、血漿酸化ストレスマーカーが高く、高コレステロール血症の状態にあり、コエンザイムQ10の投与で改善することがわかったそうです。
大学プレスセンター - 「小児線維筋痛症」が、コエンザイムQ10の欠乏で起こることを発見――東京工科大学 |
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「小児線維筋痛症」が、コエンザイムQ10の欠乏で起こることを発見――東京工科大学(学校法人片柳学園 プレスリリース)
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ミトコンドリアの機能不全とする説が有力
山本順寛教授は、研究室のホームページによると、酸化ストレスやコエンザイムQ10について長年研究してこられた方のようです。
抗加齢医化学(山本順寛)研究室 | 研究室・プロジェクト紹介 | 東京工科大学 |
若年性線維筋痛症については、以前の研究で、「ミトコンドリア呼吸鎖の補酵素 ubiquinon/ubiquinolの量的均衡の破綻、ATP産生能低下などの側面から病因の解明を進めている」とされていました。
今回のプレスリリースでも、こう書かれています。
「線維筋痛症」は、全身の疼痛と慢性疲労を伴う原因不明の難病で、近年、小児でも発症することが明らかになってきている。
根本的な治療法はなく、ミトコンドリア機能不全による筋肉の酸化傷害が重要との説が有力とされている。
コエンザイムQ10は、このエネルギー生産と抗酸化の要ともいえる物質です。
子どもの慢性疲労症候群でも、日本臨牀 2007年 06月号 [雑誌]にはこう書かれていました。
エネルギー生産を担うミトコンドリア機能をいかに向上させるかも、またもう一つの重要なポイントと考えられる。なぜなら、疲労研究班が示したサプリメントはすべてミトコンドリア機能にかかわっているのである。(p1103)
昨年には、慢性疲労症候群で還元型コエンザイムQ10が効果的だという研究成果も発表されていました。
【10/31】還元型コエンザイムQ10が慢性疲労症候群(CFS)に効果的! |
個人的に気になるのは、今回のプレスリリースでは触れられていませんが、どれくらいの量で改善が見られたのか、ということです。
前に市大の先生に聞いた所では、かなりの量を長期間服用しなければならないため断念する人が多いということでした。医療保険が適用されるなど、もう少し経済的に手の届く価格設定になってくれればと思います。